活性酸素検査
「酸化ストレス度」と「抗酸化力」
体内の「酸化ストレス度」と「抗酸化力」を短時間で測定する総合的分析システムです。
近年、活性酸素・フリーラジカルについての研究が進み、老化や疾患、そして癌との関連性が次第に明らかになってきました。
イタリアの科学者DR.カラテッリとナポリ大学医学部教授Dr.イオリオを中心とした研究チームが12年間の研究を経て生体内の活性酸素・フリーラジカルのレベルを測定するシステムを開発しのがFRAS4です。
酸化ストレス度測定
d-ROMs Test
酸化ストレスとは"生体の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化状態に傾き、生体が酸化的障害を起こすこと"です。
本テストは、血中のヒドロペルオキシド(ROOH:活性酸素・フリーラジカルにより酸化反応を受けた脂質・たんぱく質・アミノ酸・核酸などの総称。酸化ストレス度のマーカー)濃度を呈色反応で計測し、生体内の酸化ストレス度の状態を総合的に評価します。
欧州にて約7000人のサンプリングの結果から測定数値が300U.CARR以下なら正常、それ以上の数値では酸化ストレス状態を示すとされています。
- 200~300 U.CARR: 正常
- 301~320 U.CARR: ボーダーライン
- 321~340 U.CARR: 軽度の酸化ストレス
- 341~400 U.CARR: 中程度の酸化ストレス
- 401~500 U.CARR: 強度の酸化ストレス
- 501 U.CARR: かなり強度な酸化ストレス
抗酸化力測定
BAP Test
血液の血漿には、活性酸素・フリーラジカルを消去する抗酸化物質が多く存在しています。内因性抗酸化物質はアルブミン、トランスフェリン、セルロプラスミン、ビリルビン、尿酸、還元グルタチオンなどがあり、外因性抗酸化物質にはトコフェロール、カロテン、ユビキノン、アスコルビン酸、メチオニン、フラボノイド、ポリフェノールなどがあります。
BAPテストでは、これらの血漿中抗酸化物質が活性酸素・フリーラジカルに電子を与え、酸化反応を止める還元能力を計測し、抗酸化力を総合的に評価します。
酸化と抗酸化のバランスを保つためにも、抗酸化活動の評価は重要です。
- 2201μmol/l 以上: 適値
- 2200~2001 μmol/l: ボーダーライン
- 2000~1801 μmol/l: 抗酸化力がやや不足
- 1800~1601 μmol/l: 抗酸化力が不足
- 1600~1401 μmol/l: 抗酸化力がかなり不足
- 1400 μmol/l 以下: 抗酸化力が大幅に不足
酸化ストレスと抗酸化力の両方を測定することの意義
酸化ストレス度の低い人が必ずしも抗酸化力が高いとは限りません。また、同じ様に酸化ストレス度の高い人が、抗酸化力が低いとも限りません。
そこで、生体のマイナス面(酸化度)とプラス面(酸化防止力)の両方を測定することで、より正確に被験者の状態を把握できます。
d-ROMs Test+BAP Test 結果解釈の概要
Aゾーン | 酸化ストレス度 (正常) |
抗酸化力 (正常) |
最適な状態。 |
---|---|---|---|
Bゾーン | 酸化ストレス度 (高い) |
抗酸化力 (正常) |
酸化ストレス度が抗酸化力によって相殺されている状態。改善しないと将来的に問題がおこる可能性あり。 |
Cゾーン | 酸化ストレス度 (正常) |
抗酸化力 (低い) |
全体的に免疫活動が低下している。慢性疾患の可能性。 |
Dゾーン | 酸化ストレス度 (高い) |
抗酸化力 (低い) |
自己防衛機能の低下の可能性あり。かなり注意が必要。 |