膀胱がん
膀胱がんとは
膀 胱がんは膀胱にできるがんで、男性に多く、特に60歳代以降によく見られます。がんのタイプは大きく3つに分けることができます。まず、上皮内がんは、最 表層の上皮内にがん細胞が留まっている早期の状態です。この段階でがんが広がったり、転移していることはほとんどありません。
表在性膀胱がんは移行上皮から発生し、軽度の浸潤があるが筋層には達していない、すなわち膀胱の表面のみに留まっている状態のがんです。浸潤性膀胱がんは、膀胱筋層まで広がったがんで、血管やリンパ管に侵入して遠隔転移しやすいのが特徴です。
膀胱がんの症状・特徴
膀胱がんの場合、初期症状に多く見られるのが血尿です。排尿時の痛み、下腹部の痛みは膀胱炎とよく似ていますが、膀胱炎が抗生物質の服用で治るのに対し、膀胱がんの場合はなかなか治りません。がんの広がりによって、背中に鈍い痛みが現れることもあります。
膀胱がんの生存率
国立がん研究センターがん対策情報センターによれば、2003~2005年に膀胱がんと診断された方の5年相対生存率は73.5%でした
膀胱がんの原因
はっ きりとした原因は解明されていませんが、膀胱がんは喫煙によってリスクが高まることがよく知られています。また、膀胱の中に結石ができている人は、長期間 にわたって結石による刺激を受ける中で、がんのリスクが高まると言われています。特定の染料や化学薬品を扱う職種で発生リスクが高まることも指摘されてい ます。
一般的な、膀胱がんの検査
- 膀胱鏡検査(内視鏡検査)
- 膀胱がんのほとんどは膀胱鏡検査により診断できます。先端にライトとカメラがついた細い管を尿道から膀胱に入れ、がんの有無を確認します。
- 尿細胞診検査
- 尿の中の細胞を検査し、がん細胞が出ていないかを調べる検査です。ただ、尿細胞診の結果が陰性の場合でも膀胱がんを発症しているケースもあります。
- 腹部超音波(エコー)検査
- 膀胱がんの中には、表面が隆起しているものがあります。そうしたタイプの場合、超音波を用いた検査で診断を行うことができます。
- CT、MRI、骨シンチグラフィー
- 治 療前に転移やがんの広がりを調べるために用いられるのが、X線で体内を描き出すCTです。磁気を使用するMRIが用いられることがあります。骨への転移 は、骨シンチグラフィーという検査を用います。ただ、表在性膀胱がんの場合は転移の可能性が少ないため、全身の転移までは調べる必要はないとされていま す。
- 排泄性腎盂造影(DIP)
- 膀胱がんが見つかった際、そのうち約5%の方には腎盂や尿管にもがんが見つかります。それを調べるのが排泄性腎盂造影と呼ばれる検査で、造影剤を点滴して行われます。造影剤はアレルギーを起こす可能性があるため、不安のある方は担当医に相談すると良いでしょう。
- 膀胱粘膜生検
- 膀胱がんであると最終的に確定するためには、膀胱粘膜生検が必要となります。病変部を切除して組織を採取し、顕微鏡で調べます。表在性の癌の場合は生検と治療を同時に行うことも可能です。
当院の膀胱がんの検査
膀胱がんのステージ
膀胱がんの病期は、画像診断と膀胱粘膜生検によって決定されます。症状の重さについては、がんの深さや転移の有無によって決定されます。
膀胱がんの先進医療
膀 胱がんは、術後の生活の質に大きな変化が起こるケースが多いがんです。標準治療とあわせて、科学的な根拠をもとに解明された「がんの原因」を根本的に解決 する先進治療には、どのようなものがあるでしょうか。副作用や再発・転移などのご不安を抱える方も、ぜひご覧になってみてください。患者さまがQOLを保 ち、心身ともに余裕をもってがんと向き合えるよう、当院がお力になります。
標準治療にプラスする先進医療。
患者さま一人ひとりの症状にあわせた
複合プランが「個別化治療」です。
がんと戦う力を 蓄える治療 |
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がんと細胞の 内側から戦う治療 |
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がんと細胞の 外側から戦う治療 |
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がん細胞を 転移させない治療 |
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