大腸がん
大腸がんとは
大腸がんは結腸、直腸、肛門に発生するがんを総称したものです。日本人はS状結腸と直腸にがんができやすいことがわかっています。良性腫瘍(ポリープ)の一 部ががん化してできるものと、正常粘膜からできるものがあり、最初は比較的ゆっくり進行します。進行すると、がんは表層から次第に大腸の壁の深部に浸潤 し、リンパ節や肝臓、肺などに転移することがあります。
大腸がんの症状・特徴
大 腸のどこにがんができるかによって症状は異なりますが、初期症状でもっとも多いのは肛門からの出血(下血)です。これはがん化してもろくなった腸が、便が 通るときに出血することが原因です。痔と勘違いされやすいのですが、一定期間継続すると貧血や、それに伴うめまいや倦怠感が現れることもあります。おなか が張る、腹痛、原因不明の体重減少など別の病気と勘違いされやすいのですが、変調を放置せず、早めに病院を受診すると良いでしょう。
大腸がんの生存率
国立がん研究センターがん対策情報センターによれば、2003〜2005年に大腸がんと診断された方の5年相対生存率は69.2%でした。
大腸がんの原因
動 物性脂肪の摂取量増加、食物繊維の摂取量不足など、食の欧米化と結びつけて考えられることが多いのですが、実は決定的な原因は判明していません。運動不足 や肥満と結びつけて考えられることもあります。また、大腸がんを発症する方の大半が50歳以上で、発症のピークは60代です。決して大腸がんに限ったこと ではありませんが、高齢化社会を迎えた今、相対的に増えているのではないかとも言われています。
一般的な、大腸がんの検査
- 直腸視診
- 肛門から指を入れて直腸内に触れ、しこりや異常の有無を調べる検査です。
- 直腸造影検査
- 乳腺専用のX線検査です。乳房を板状のプレートで挟み、圧迫して撮影をします。被爆線量が少なく、視診や触診では発見しにくい、小さな病変を見つけられるというメリットがあります。
- 大腸内視鏡検査
- 先端にカメラレンズとライトがついた内視鏡を肛門から挿入し、大腸全体を詳細に調べる検査です。異常が見つかった場合は組織を採取してがんの有無を調べます。機器の進化により精密な検査が受けられる病院もあります。
- 腫瘍マーカー
- 腫瘍マーカーとは、体のどこかにがんがあると、異常値を示す項目で、血液検査で調べることができます。ただし早期発見はできず、進行がんでも数値には異常が現れないこともあります。
- 超音波検査
- 体に超音波を当て、大腸がんと周辺臓器の位置関係やがんの有無を調べる検査です。体への負担が少ないというメリットがあります。
- CT、MRI検査
- 治療前にがんの広がりや転移を調べるためにはCTやMRIが用いられます。CTはX線、MRIは磁気を使って体の内部を描き出しますが、造影剤を使用する場合はアレルギーが起こることがあるので注意しましょう。
- PET
- 放射性のフッ素を含む薬剤を注射することで全身のがん細胞を検出します。超音波やCT、MRIなどでがんの診断が難しい場合や、転移や再発が疑われる場合に用いられることがあります。
当院の大腸がんの検査
大腸がんのステージ
大腸がんの病期はがんの大きさではなく、深達度(大腸の壁にどのくらい深く入り込んでいるか)、浸潤(周囲の組織に広がっているか)、リンパ節への転移、肝臓や肺など遠隔臓器への転移によって決められます。
大腸がんの先進医療
大 腸がんは、なかなか人に言えない悩みを抱えることも多いがんです。医療は常に進化しています。標準治療とあわせて、科学的な根拠をもとに解明された「がん の原因」を根本的に解決する先進治療には、どのようなものがあるでしょうか。副作用や再発・転移などのご不安を抱える方も、ぜひご覧になってみてくださ い。患者さまがQOLを保ち、心身ともに余裕をもってがんと向き合えるよう、当院がお力になります。
標準治療にプラスする先進医療。
患者さま一人ひとりの症状にあわせた
複合プランが「個別化治療」です。
がんと戦う力を 蓄える治療 |
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がんと細胞の 内側から戦う治療 |
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がんと細胞の 外側から戦う治療 |
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がん細胞を 転移させない治療 |
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