前立腺がん
前立腺がんとは
前 立腺とは精液の一部を作る臓器で、この細胞が無秩序に増殖を繰り返すものが前立腺がんです。進行は比較的ゆっくりですが、精のうや膀胱など近くの臓器に広 がる(浸潤)ことも珍しくはありません。リンパ節や骨に転移することが多く、腰痛で病院を受診した際に発見されるケースもよく見られます。また、リンパ節 や血液などの流れによってがん細胞が移動し、肺や肝臓などに遠隔転移が見られることもあります。
前立腺がんの症状・特徴
前 立腺がんは早期の場合、特に自覚症状はありません。前立腺肥大症が同時に存在する場合、排尿困難や頻尿、下腹部の不快感などがある程度です。昨今では人間 ドックで行われる血液検査で異常値を指摘され、受診・早期発見に至る方も多くなってきています。早期に発見すれば治癒は難しくなく、進行した場合でも適切 な対処により生活の質を保てるがんであることも特徴のひとつです。
前立腺がんの生存率
国立がん研究センターがん対策情報センターによれば、2003〜2005年に前立腺がんと診断された方の5年相対生存率は93.8%でした。
前立腺がんの原因
前立腺がん発生のきっかけは、まだはっきりとわかっているわけではありません。60歳以降で急増することから、ホルモンバランスの変化とする説もあります。遺伝的な要素もあるため、家族に前立腺がんにかかった人がいる場合、発症リスクが高まると言われています。
一般的な、前立腺がんの検査
- PSA(前立腺特異抗原検査)
- PSA(前立腺特異抗原)とは、前立腺がんを発症すると血液中に増加する物質です。早期発見のためには必須の検査項目と言えるでしょう。ただし、値が正常ながら前立腺がんが見つかるケースもあり、100%前立腺がんを発見できるというものではありません。
- 直腸診・経直腸的前立腺超音波検査
- 直腸診は、肛門から指を挿入して前立腺の状態を確認します。経直腸的前立腺超音波検査では、超音波を発信する器具を肛門から挿入し、前立腺の状態を調べる検査です。
- 前立腺生検
- PSAや直腸診、経直腸的前立腺超音波検査で前立腺がんの疑いが強まった場合に行われる検査です。前立腺の組織を採取し、顕微表で検査を行います。
- 悪性度の診断
- 生検を行ってがんが認められ場合に悪性の度合いを調べ、治療法の選択が行われます。悪性度については、グリーソンスコアという分類が用いられます。
- CT、MRI、骨シンチグラフィー
- 治療前に転移やがんの広がりを調べるために用いられるのが、X線で体内を描き出すCTです。前立腺のどこにがんがあるか、浸潤していないかを調べるには磁気を使用するMRIが用いられます。骨への転移は、骨シンチグラフィーという検査を用います。
当院の前立腺がんの検査
前立腺がんのステージ
前立腺がんはがんが前立腺内のみなのか、周辺臓器にも及んでいるか、リンパ節への転移があるか、離れた臓器への転移があるかどうかなどを踏まえて決定されます。
前立腺がんの先進医療
前 立腺がんは生存率が高く、早期に適切な治療が行われれば生活の質を落とさずに過ごすことができますが、それでも治療中には少なからぬ副作用が伴います。医 療は常に進化しています。標準治療とあわせて、科学的な根拠をもとに解明された「がんの原因」を根本的に解決する先進治療には、どのようなものがあるで しょうか。副作用や再発・転移などのご不安を抱える方も、ぜひご覧になってみてください。患者さまがQOLを保ち、心身ともに余裕をもってがんと向き合え るよう、当院がお力になります。
標準治療にプラスする先進医療。
患者さま一人ひとりの症状にあわせた
複合プランが「個別化治療」です。
がんと戦う力を 蓄える治療 |
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がんと細胞の 内側から戦う治療 |
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がんと細胞の 外側から戦う治療 |
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がん細胞を 転移させない治療 |
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